2008年4月30日水曜日

根治治療の手術説明(その2)

■予定手術形式

根治術(心室中隔欠損閉鎖、肺動脈形成)人工心肺の使用の必要性あり。

心筋保護液を用いた心停止操作の必要性あり。

■心臓手術の一般的な合併症や危険性

・出血:出血性ショック・再開胸、大量輸血(ウイルス肝炎)
・心不全:術後心不全→強心剤投与、補助循環:ECMO、心筋梗塞
・不整脈:ブロック→ペースメーカー、頻脈性不整脈
・脳障害:塞栓による脳梗塞、脳出血、低酸素脳症による精神運動、発達遅延
・感染:創感染、肺炎、縦隔洞炎、敗血症、感染性心内膜炎、MRSA感染症(人工心肺による免疫不全状態)
・その他:肝障害:肝機能障害、肝不全
腎障害:乏尿、浮腫~腎不全→血液透析、腹膜還流
肺障害:気肺、肺水、乳び胸、肺炎、肺動脈血栓
血栓塞栓症:動脈や静脈の閉塞、四肢壊死など
アレルギー:麻酔薬、輸血など
横隔神経麻痺(横隔膜縫縮)、半回神経麻痺(嗄声・嚥下困難)
褥創、禿瘡、気道狭窄(長期押管による抜管困難)
再手術:遺残短絡、三尖弁・肺動脈弁・僧帽弁・大動脈弁逆流
胸郭変形、創部のケロイド形成

■皮膚切開法

胸骨正中切開

■輸血を必要とする可能性

50%

■予想周術期死亡率

5%

手術説明を聞く度、暗い気持ちになる。

でも今回、次男の手術担当の先生はとても丁寧な説明で、かつ、説明の仕方も上手。

この先生なら任せられる感じがした。

後は、手術の成功を祈るのみ。

根治治療の手術説明(その1)

根治治療の手術説明の手術説明を受けた。

今回の手術を担当する先生はとても説明が上手(判り易く)、かつ、丁寧だった。

説明によると

■現在の次男の病状は

心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、右冠動脈-右房短絡

左心房と右心房、左心室と右心室、の間の隔壁の発育が不十分でそれぞれの間に穴があいている(中隔欠損症)。
肺動脈絞扼術で肺動脈を狭くしているので根治術の際に、狭い所を治す必要がある。

■治療の目的

左心房と右心房との壁(心房中隔)、左心室と右心室との壁(心室中隔)にあいた孔を閉じ、肺動脈を形成する。

但し、心房の孔は閉じている可能性がある。

■治療の内容

胸骨正中切開、人工心肺下において心臓の動きを一時的に止めて手術を行う。

左心房と右心房との壁(心房中隔)、左心室と右心室との壁(心室中隔)にあいた孔をパッチを用いて閉じる。

心房と心室の間の弁(三尖弁)に逆流が無いことを確認。

ドレーンという管を挿入し、キズを縫い閉じて手術を終了。